国内RCE実務者会議に出席してきました。

国内RCE実務者会議

各地域で活発に行われているESD推進するため諸活動について活発な意見交換情報交換の場として、毎年、日本国内のRCE実務者が集まる会議が開かれています。会議の開催は持ち回りで、今年は横浜で開催されました。RCE北海道道央圏は2015年12月に認定を受け、初めての参加になります。その様子を簡単ですが、ご報告します。

☆日 時 : 平成 28 年 2 月 3 日(水)14:30~17:30
☆場 所 : 関内中央ビル5階特別会議室(神奈川県横浜市)

<議題>
1 自己紹介
2 国際動向の報告(国連大学高等研究所)
3 ESD 国内実施計画(環境省)
4 各RCEの活動報告「今年度取組んだ重点的な取組及び来年度の予定」
(仙台広域圏、中部、兵庫―神戸、岡山、北九州、横浜)
5 RCE北海道道央圏の設立予定について
6 その他

<議事録 抜粋>
〇国際動向の報告:国連大学サステイナビリティ高等研究所 より
・2014 年の国連総会において「国連ESDの 10 年(DESD)後継プログラムとなる「グローバル・アクション・プログラム」が採択された。
・2015 年の持続可能な開発サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」でもESDが明記され、2030までESDに世界がコミットしていくことが表明されている。
・国連大学サステイナビリティ高等研究所においても、今までの活動を振り返る Internal review を実施。その内容に基づき今後の戦略を立て直した。SDGsやGAPに対して国連大学が持つネットワークを駆使してどのように貢献できるかを示したもの。
・この戦略に基づき、RCEのロードマップ(2016-2020 年までの行動計画)を作成。

〇ESD 国内実施計画:環境省 より
・2015-2019 の実施機関について国内でどのように進めていくか、関係省庁の連絡会議を設立。新たな国内の実施計画策定作業中。
・DESDの反省点として活動が一部に限定されている課題に対し、どう深め、拡げていくか、国際社会にどう貢献していくかをコンセプトとしている。
・反省1:拠点で進めてきた活動、環境教育を軸に走ってきた。拠点の事業の成果を把握しきれていない。これから半年ほどをかけてこれまでの事業を検証していきたい。
・ユースの良い取り組みを共有していく。ワークショップなどで視野を広げる。
・反省2:ネットワークをどうしていくか。EPO(環境パートナーシップオフィス)の活用が課題。

〇RCE仙台広域圏より活動報告
・環境省、文部科学省それぞれの強い部分をリンクさせる。コンソーシアムの組織体制を強化させる。(3年目)
・ユネスコや、世界遺産、ジオパークを含めたネットワークの取組で事業を行っている。
・小中学校は取り組みが盛ん。大学のESDの取組が課題、学生を鍛える仕組みづくりに取り組み始めた。
・地域活動(気仙沼)小中学校はすべてユネスコスクールで取組が盛ん。地域での円卓会議を 10 回開催。地域の力になっている。
・ユースカレッジの取組。学生や若者対象に座学、体験学習、NPOとの連携もある。
・NPOの環境プログラム作成に助成金。幼稚園対象。

〇RCE中部
・流域圏を一つの単位とし、主要河川 11 本の上・中・下流を縦軸横軸でESD活動を推進。
・愛知名古屋宣言の成果を大切にして今後 5 年間を進めていく。新たな体制作り。
・RCE中部は、NGO・NPOのカラーが強いが、今後学校教育との連携に力を入れていく。政策に提言できるような人材を育成、など。
・コンソーシアム愛知を設立した。サスティナビリティ企画委員会RCE岡山と連携設立。
・世界会議開催地として、知名度が上がったが県民の終了感は大きい。
・伊勢志摩サミットに向けて活動中。

〇RCE兵庫-神戸
・インフォーマル(マルチネットワーク会議、ユーススタデイプログラム)若手が多く参加する取り組みの実施。
・国外に出かけなくても国内でESDに関わる分野に着目して活動し、若手の人材育成をコーディネートすることが目的。
・スマホポータルサイトの活用、参加した学生による「学び隊」の結成(ツアープログラムを良くするため)
・課題:ユネスコスクールとの連携、プログラム登録者と申込者のマッチングのずれ。
・「ESDカフェ」の開催。環境分野に限らず議論した。ESDツアーを活発化させ、考えることにつなげたい。

〇RCE岡山
・岡山市ESD推進条例施行 2014、岡山 ESD プロジェクト基本構想・協議会体制見直し等々継続して推進。
・ESD の推進をマルチステークスホルダーで進めている。公民館、ユネスコスクールを中心に広げていく。
・岡山市教育委員会は、すべての学校の経営基本計画にESDを必ず入れる方針で ESDの推進を行っている。
・助成金、ESDウイークの他、新たに 2015 年はESD岡山アワード、ESD フォーラム2016、ESD コーディネーター研修、学生インターシップ研修等による若者へのアプローチ、ユネスコスクール高校実践交流会等を実施。

〇RCE北九州
・RCEトンヨン(韓国)と毎年国際交流、継続していきたい。
・モノづくり、水ビジネス、環境ビジネスの街であるため、環境ビジネス推進会等と連携していきたい。
・北九州市環境局環境学習課ESD推進係と連携し平成24年から「ESDコーディネーター育成事業」を実施。「実際に何をしたらよいのか事例が聞きたい」という要望があり、事例発表を中心に開催。好評、効果があった。
・「北九州 ESD アクションプラン」策定に向けて、ESDカフェ、ESD 検討会等の開催。スローガンや計画を作成中。(27 年度中に策定予定)
・地域、学校、企業と連携の種をまいたが、推進体制(事務局)が脆弱なのが課題
・「青い地球はだれのもの~アワーブループラネット~」ミュージカルを通して情報発信。

〇RCE横浜
・緩やかな体制。大学数の多さに着目して推進。学生が自主的に活動している。
・大学生の取組:環境活動を中心に行っているサークルなどの団体が活動。企業とも連携。(CSRとしてのPRができ、活気づく)
・行政としては出前講座やイベントの開催、WWFジャパンとの連携事業

〇RCE北海道道央圏
・12 月に認定された。3 月にRCE道央圏協議会の設立総会を開催予定。
・市民活動が盛んな地域のニーズにこたえられる拠点として設立。
・人材育成・教育につながる活動であることを意識して活動する。普遍的な考えであるSDGsを意識する活動とする。

また、詳細については、今回の会議の事務局を担当したRCE横浜のホームページに掲載されていますので、関心をお持ちの方はご覧ください。
▶ 第2016年RCE国内実務者会議を開催しました。(2016年2月3日)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL