【連載】キッカケ記事 第1回:北海道環境財団 ~RCE×環境科学院~

2018年5月24日 公益財団法人北海道環境財団 久保田学さんにインタビューしました。

<支援やサポートがメイン>
澤田:具体的にどのような活動をされているんですか?
久保田さん:環境保全や環境教育を行政や企業、地域ですすめるうえで、どこにどんなニーズがあるかを調べ、課題解決のための情報提供、コンサルティング、交流機会やいろいろな場を提供しています。環境教育と行ったとき、学校教育だけではなく広く社会教育も対象とします。私たちが教える立場になることもあるし、環境教育実践者のサポートがメインになることもあります。

<RCEに入った理由>
村瀬:RCEに入会した理由は何ですか?
久保田さん:RCEに入った理由は2つあります。まず、RCEには札幌圏でESDに関わる多くのメンバーが参加しています。そうしたコミュニティーの中で活動することで、キーパーソンと情報を相互に共有し、パートナーシップを築いていく。その意味でRCEという場はとても大事なんです。だから、そういう機会があれば極力参加していきたいと思っています。もう一つは、ESD活動支援センターという公的な立場で、ESDやSDGsの推進を担う人たちをどのようにお手伝いをできるか、考えていく大切な場だということです。何が求められているかは、一緒にやっていなければわからないですよね。情報やニーズの交換、共有で成り立って動いているので、気持ちとしては一緒に活動をしている感覚です。

<RCEという肩書が持つ意味>
村瀬:RCEに入って付き合う人はどう変化しましたか?
久保田さん:私自身はRCEの多くのメンバーとはそれ以前から交流があり、一緒に仕事をしてきた人も多いので、つきあう人がそれほど大きく変化したわけではありません。しかし、RCEという看板で1つのテーマで集まって、目的を共有しながら活動するようになったことが変化です。国連大学という公式な機関が認めたことで、既存のネットワークにお墨付きをいただいたわけですが、こうした仕組みがあると新たな影響力が生まれ、自分たちの仲間内だけではなく、多くの人に情報を発信できるし、RCEというキーワードを接点につながりが作りやすくなります。RCEはESDを世の中に伝えていこう、あるいは実践していこうという共通テーマのもとに、実践者と関係者が集まっています。私たちもその一人なんです。
村瀬:RCEという公式の肩書により、今までよりも見てくれる人が増え、他分野の人とも話せるようになったということですね。
久保田さん:そうですね。例えば、RCEの名前で新聞に載ることによって今までの私たちでは届けられなかった人たちにも情報を見てもらうことができます。また、直接連絡はなくても、関心をもってWEBを見たり、そういうアンテナを張っていて見つけてくれる人もいます。RCEという名前で活動することで、一組織からの発信よりもたくさんの人に知ってもらうことができます。メディアに「RCEという組織があり、SDGsを進めようとしている」という情報が載ることで、地域や社会の課題解決に向けた動きが以前より進んでいると感じる人も増えるでしょう。広く一般の市民に知ってもらうことも大切ですが、ESDやSDGsに関心があるけど誰に相談したらいいのかわからない、という人とのつながりも確実に増えてきています。

<繋げていくというのは単なる知り合いになるだけじゃない>
澤田:RCEのプロジェクトとして、何かこういうものがやりたいというよりは、ESDという大きなテーマの中で、どんどんつながりを広げていく、ということですか?
久保田さん:つなげていくというのは、単に人が知り合いになるだけじゃなくて、例えばESDの現場を、学校なら学校で、新しく作りだしていけなければ意味がありません。そういうことを実質的に進める事業を組めるととてもいいと思います。例えば、私たちは学校教育の現場や先生と個別には関わりがありますが、私たち自身は学校教員ではないし教育行政の人間でもありません。ですから、学校でESDを進めたいと思っても私たちだけではできません。そうした意思を持つ学校や先生がいて、同じ目的でそれをサポートできる地域内外のパートナーがいて、初めて私たちがお手伝いできます。そのようなつながりを増やしていくためにRCEのように多様な地域や立場の人たちが集まる接点が必要です。多様な人が集まるところからは新しいものが生まれますから、そうした仕組みをつくることが重要です。これからやっていきたいことがあるかと聞かれれば、そうした「仕組み」を創り出していけるプロジェクトを起こしていければいいなと思います。

活動中の様子です。

公益財団法人北海道環境財団のURLはコチラ➢http://www.heco-spc.or.jp

久保田さん、ありがとうございました!
文責:村瀬

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