【報告】持続可能な経済の創造へ~2030年のほっかいどうを考える Economy Meeting~を開催しました。

10月11日(水)、札幌駅TKPカンファレンスセンターにおきまして「持続可能な経済の創造へ~2030年のほっかいどうを考える Economy Meeting~を開催しました。当日は中小企業の経営者、「士業」の方々、メディア、福祉関係、労働組織、NPO、行政、大学機関など、様々な立場の方、24名にご参加いただきました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
主催・北海道中小企業家同友会 HOPE 持続可能な地域社会研究会、共催・RCE北海道道央圏協議会。北海道大学地球環境科学院および北海道にご協力いただきました。簡単に当日の概要をご報告いたします。

 

 

アンケート結果について説明する山中先生

北海道大学地球環境科学院の山中先生から、先日、RCE北海道道央圏の協働プロジェクトとして環境科学院と中小企業家同友会が中心となって実施した道内の中小企業に対するSDGsの認知度調査の結果について解説をいただきました。結果として、SDGsと自社事業との関係性をよく理解はしていないものの、CSRとしてSDGs達成に関わる活動を実施していることや、人権・労働観光に関わる活動をSDGsに貢献するものとはあまり意識していない、等の説明がありました。

次に、SDGsについて簡単に成り立ちや要素のほか、SDGsと経済の関係性について、RCE北海道道央圏協議会の有坂より説明をさせていただきました。その後、参加者が話したいテーマを出してもらい、話したいテーマに分かれてディスカッションをしていただきました。グループが4つ作られ、各グループのテーマと出された意見を下にご紹介します。

 

 

ディスカッションの内容を話し合う参加者の皆さん

グループ1:つくる責任つかう責任」「ワークライフバランス」

・懇談会などの場で食べ残しをよく見る。飢餓の人がいるのに。。。

・野菜など、見た目が良く安いものを買ってしまう。何でもかんでもいっぱい作って安く買うのは良くない。

・時間外労働によって家族が回らなくなる。絶対禁止にしたい。

・自分と違う意見を聞く耳を持ちたい

・意見を言える場がほしい

・社長に反対意見を言える風通しの良い職場

 

グループ2:「教育」「SDGsに企業が取り組むキッカケ」

・社内などでSDGsの研修を行うには、研修する側がSDGsを理解している必要がある

・会社の中で普通に生活していても「誰かを取り残しているか」ということが分からない

・取り残されている人を見つけ出すのは難しい

・親の介護がある、子育てが大変など、会社の中では隠し勝ち

・面談など、自己申告書(任意)で書くようにすると意外と悩みが出てくる

 

グループ3:「ジェンダー平等の実現」「働きがいも経済成長も」

・2つのテーマは連動している

・例えば、北海道の職員の方々には女性の管理職が少ない。北海道は広域なので単身赴任により、家族という最小限の共同体を崩すようなことで果たしていいのか。

・「働きがいも経済成長も」の「経済成長」って一体何か。

 

グループ4:「SDGsの理想と現実のバランス」

・「SDGsだから」ではなく、僕らがしている事、しようとしている事はSDGsに関連しているのでは。

・SDGsをキッカケにして対話をすることが大事

・SDGsを目標にしないというのが正しいかも知れない。こだわらないという事。

・単に、キーワードとして利用するのが良いのかも

 

その他、全体の話

・競争原理が働く経済において「誰ひとり取り残されない」ということが可能なのか。

・そもそも「経済」というものは、多くの人が暮らしやすい世界を実現するための活動である。

・目標を17に分けること自体がナンセンス。

・17の目標だけでは捉えきれないこともある。それを意識することが重要なのでは。

・SDGsの分からない部分があるからこそ、協働が大切なのではないか。

 

閉会の挨拶をする清水さん

最後に今回の主催者である北海道中小企業家同友会 HOPE 持続可能な地域社会研究会の清水さんより、「自分の家族だけでなく、会社だけでなく、社会とかテレビ等で見る問題を抱えている人たちが自分の身近にもいるのではないかと思えるかどうかでは。自分事にすることによって、その方たちのことを考えることができるようになる。それがSDGsの原点になるのかなと、やっと今、感じてきたところ。

問題を知って、どう解決するのかを考えてみる。みんなで話し合ってみることがものすごく大切。人の意見を聞くということももちろん大切。そしてなおかつ、自分の中で深く考えてみることが大切だと思っている。今日、いろんな方のいろんな考え方を聞いたと思う。今度は自分の中で深く、深く考えていただきたい。また、このような機会をつくりたいと思っている。」と挨拶されました。

 

今回出された課題は、現在策定中の「(仮称)北海道SDGs推進ビジョン」に反映するよう、北海道SDGs推進懇談会の場で意見を出します。また、清水さんのお話にもあるように、出された課題の解決策を考えるWS等を開催したいと思いますので、その時はまた、よろしくお願いいたします。

事務局長:有坂美紀

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